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リンクスの書き込みログをCG化する!

OFの例

リンクスのカラフルなOF(オリジナル・フォーマット)や当時のボードの書き込みをどうにかしてMSX以外の機種で読みたいと思ったことはありませんか? 今でこそ リンクスのログをテキストファイルへ変換する“CONVTXT” は存在しますが、リンクスの醍醐味は「腐ってもビジュアル通信だった」ことではないかと思います。そうなると、やはり、リンクス雰囲気をまるごと他機種へ移行したいものです。

そこで、ここでは私(nf_ban)が実践している「リンクスCGの保存方法」を紹介。これであなたももう一度リンクスを楽しめる!

用意するもの

    1. MSX実機 (ディスクドライブ付き)

    やはりこれが無きゃね。リンクスやってた人なら持ってるはず。何、捨てた!?ばかものー!!

    2. 自分のリンクスモデム (重要: 他人のではダメです!!)

    リンクスモデムには1個1個モデムプロテクトが施されており、そのモデムで保存したはそれ以外のモデムでは利用できません。なので自分で使っていたリンクスモデムを用意しないと意味が無いのです。

    3. 当時のリンクスのログの入ったフロッピーディスク

    できればフロッピーにしてください。テープに保存していた方は面倒です。ご連絡ください。

    4. 各種MSXエミュレータと、動作する各種パソコン

    MSXの画面をCG化するには、現在では“MSXエミュレータ”と呼ばれる仮想MSX環境を利用するのが一番てっとり早い手段です。

    more! なぜエミュレータのほうがてっとり早いのか

    ■正攻法でやればやるほど他機種では面倒臭い

    リンクスのCGは通常、四角形・線・塗りつぶし等で構成されるバックグラウンド(以下BG)と、16×16ドット単位でBGと重ね合わせができるスプライトパターン(以下スプライト)の両方を合成して画面に表示する。MSXでCGを保存した場合、BGとスプライトは(VRAM上)別々のデータとして書き込まれる。一方、Windows等のMSX画像ソフト(ビュアー)はSCREEN2に対応するどころか、スプライトを表示する機能が無いことがほとんどである。

    スプライトが表示できなければ、横8ドット毎に2色しか使えない貧弱なBGにスプライトをうまく重ね合わせてMSX1とは思えないような芸術的なCGを持っているOFでは、スプライトを重ねることで普段見えない(スプライトで隠していた)BGが見えてしまうことがあり、CGとしての質も下がる。やはりこれは気持ち悪いし、避けたい。

    前述の通りSCREEN2に対応したビュアーがほとんど無いことから、MSXで最もメジャーなMSX2ビットマップモード(SCREEN5)へデータ変換(コンバート)する必要がある。が、スプライトをBGとして描き加えなければリンクスのCGをビットマップへ変換する意味が無い ので、その処理は自分で行う必要がある。また、MSXにはスプライトの表示方法が4通りあり、保存したCGデータからその表示方法を知ることができないので、4通り試すハメになる。

    MSXエミュレータを利用すれば、スプライトもグラフィックとして処理される(でなきゃ表示できない)ので、コンバートうんぬんのプログラミング的な知識は要らない。WindowsならPrintScreen(COPY)キーで画面そのものがCGデータ(ビットマップ)としてクリップボードへコピーされるので画像を取り出すことが容易な上、画面キャプチャ機能を搭載したエミュレータであればキーを押すだけでビットマップ画像ファイルが生成されるので、さらに容易である。

    ■リンクスのログファイルの仕様が分からない

    仮にMSX以外の機種でSCREEN2(そしてスプライト)が問題なく表示できる体制が整っても、リンクスのログファイルの仕様が公開されていないため、ログファイルを解析し、画面へ反映させる手段を自分で調べるしかありません。

    MSXとNGA(リンクスモデム)のテストをしよう

    始めに、随分使っていない(だろう)MSX本体とNGAが起動するかどうかをチェック。電源が入らない場合は、しばらく電気を通して、本体が暖まったら動くというパソコンとは思えないような原始的な対処方法もあります。カートリッジが認識しないのはカートリッジの端子やスロットが汚れていたりホコリが詰まっている可能性もありますので、掃除しましょう。

    次に、ログの入ったフロッピーディスク。読む(ディレクトリを取る)前に、まずディスク本体(触っちゃいけないと言われている黒いぺらぺら)に汚れが無いかをチェック。もしホコリが着いていたり、運悪くもカビが生えていたりしたら、綿棒などで柔らかく掃除しましょう。これをしないとディスクドライブに負担をかけて以後フロッピーが読めなくなるかもしれません。

    MSXエミュレータをゲットしよう

    MSXエミュレータは世界に数多く存在しています。詳しくは Baboo! JAPAN 等で調べてください。今回は paraMSX を利用することにします。paraMSXは分かり易いGUIで使用できる上、F10キーを押すとMSXの画面を取り込む(→画像ファイルとして保存する)ことが可能ですのでお薦めです。

    MSXのシステムROMファイルを作ろう

    MSXエミュレータを起動するには、MSX本体に内蔵されているシステムROMの内容をファイル化して他機種へ持って行く必要がある。ROMのおかげでMSXが構築されているとも言えるので、これが無いとお話にならないので必ず用意すること。

    ROMをファイル化するツールはいくつか存在する。僕の知っているところでは fMSX98 のアーカイブにMAKEROM.BASというMSX-BASIC用プログラムが入っており、実行すると必要なROMファイルを作成できる。PC-98x1シリーズのPCを持っていない人でも、ROMファイルを作るプログラムを所有していない場合はこのアーカイブをぜひゲットしよう。

    パナソニック系の一部のMSXではMAKEROM.BASでディスクROM(DISK.ROM)が作れなくてエラーが出てしまうことが確認されている。そういった場合は サイバラ@東工大さんの「似非職人工房・非公認出張所」 に置いてあるカーネルセーバーKSAVER.COMを使えばディスクROMを作ることができる。システムROMはインターネットで探せばいくらでも見つかりますが、期待しないほうが良いと思われます。

    more! なぜインターネット上のROMファイルに難色を示すのか

    ■海外産のシステムROMは日本語が表示できない

    インターネットで見つかるシステムROMファイルは海外産である(かもしれない)ということを念頭にゲットして欲しい。日本の「かな文字」は、海外産のROMファイルではその国の文字にデザインが変更されており、基本的には日本語が表示できない。「かな文字」が出なかったらリンクスの画面をCG化する意味が無いわけ。また(特に韓国産の)システムROMと相性が悪いエミュレータも存在する。

    ■著作権上の問題

    基本的に、自分の所有物は本人のみ利用が認められています。なのでインターネットからシステムROMのファイルを入手することは違法と扱われる可能性があります。

    NGA(リンクスモデム)のROMイメージファイルを作ろう

    MSXエミュレータでNGAを起動させるのも、NGAのROM内容をファイル化して他機種へ持って行く必要がある。NGAのROMファイルは前述のMAKEROM.BASでは作れないので、別途作業が必要になる。

    最近では NGAをROMファイル化するツール“MAKENGA”が存在する ので、それを利用しよう。リンクスの初期画面で「3.BASIC」を選択し、BASIC上でMAKENGA.BASを実行すると、リンクスモデムのROMイメージファイル「NGA.ROM」が生成される。

    ちなみに僕がNGAのROMファイルを作った方法は、まずMSX-DOS2を立ち上げ、SHEMというバイナリエディタを起動する。起動したらおもむろにポーズキーを押してNGAをスロット1に瞬時に差し込む(^^;。ポーズを解除してSHEMのコマンドでスロット1(NGA)のメモリ情報を取り出し、ページ1(4000h〜7FFFh)の16KBをディスクにセーブする。これでNGAのROMファイルは完成。

    ディスクイメージファイルを作ろう

    リンクスのログが入ったフロッピーディスクの内容をMSXエミュレータへ通す為、これまたフロッピーの内容をファイル化する必要がある。ファイル化したフロッピーのデータを「ディスクイメージ」と呼ぶ。2DDフロッピーの内容そのまんまをファイル化しなければならないので、ディスクイメージは720KB相当の結構デカいファイルになる。

     ディスクイメージファイルを作成するツールは、Windowsでは Phylocp の他、Vector にも 沢山あります。ディスクイメージの内容を編集するには DiskExplorer が便利です。Mac OSでは ShrinkWrap 2.0 などが有名です。

    ここまで来たら、もう動くでしょう!

    MSXエミュレータで、カートリッジにNGAのROMファイルを指定、さらにリンクスのログの入ったディスクイメージを指定します。

    paraMSXの起動前
    fMSXでの動作画面

    (ROMや設定などの)問題がなければ、リンクスの初期画面がfMSX上で表示されるぞ!

     こうなればこっちのもの。あとはリンクスのログを読んだり、レターフォーマットで何気に書き込み文書を書いたり(アップロードできないけど(^^;)、ダウンロードしたゲームを遊んだり…、あなたのお好み次第で楽しさ10倍!



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